同じ年齢でもいつまでも若々しくみえる人もいれば、老けて見える人もいる…。いったい人によって老化の度合いが違うのはなぜなの?と考え込んでしまっていませんか。
今回は老化について、その原因と5-ALAの関係をご紹介いたします。
老化の原因は?
年々、こんな変化を感じてはいませんか?
●毎晩のように寝付きが悪い
●寝ても疲れがとれない
●疲れやすくなった
●筋力が低下してきた
●風邪をひきやすくなった
などなど、こんな症状が老けの始まりかもしれませんよ。
そもそも「老化」とはなんでしょうか?
人の身体は生まれてから亡くなるまで常に変化をしています。その変化はある時期までは「成長」と呼ばれますが、成熟期を過ぎるとそこからは「老化」と呼ばれます。成熟期を過ぎると、細胞の数が減少したり細胞の機能が低下したりし、内臓や身体の機能が衰退する、これが「老化」です。
そしてその老化の原因のひとつが、活性酸素によって身体が酸化することです。
酸化とは・・・
「酸化」とは物質が酸素と結びつくことをいいます。例えば、りんごを切ってそのままにしておくと茶色くなってしまいますよね?これはりんごが空気に触れて酸化したことが原因です。金属でいうと錆びるということですが、この酸化は私たち人間の身体にも酸化は起こります。
私たちは普段呼吸によって1日に呼吸で500L以上の酸素を取り入れて、その酸素で食事から摂取した栄養素を燃焼しエネルギーを作っていますが、その過程で約2%は活性酸素に変わっています。
この活性酸素は身体の免疫機能や感染防御などの重要な役割をしますが、喫煙、紫外線や過度なストレスなどの影響を受け過剰に増えてしまうと身体の酸化を進め細胞を傷つけてしまい、老化を引き起こしてしまいます。活性酸素がうまく処理されず体内に蓄積されると、身体にさまざまな悪影響を及ぼしてしまうことがあります。
活性酸素とは・・・
活性酸素は主にミトコンドリアで産生されます。呼吸で取り込んだ酸素の90%以上はミトコンドリアで消費されます。その酸素を使って成長や生存のためのエネルギー(ATP)を作ることが、ミトコンドリアの重要な機能といえますが、先ほども述べたように、この過程で酸素の約2%が活性酸素に変わります。
ミトコンドリアは細胞の細胞小器官で、ミトコンドリア内では、糖と脂質を代謝し、健康の維持に欠かせないエネルギー“ATP”の生産を行っています。このATPは健康バロメーターです。
活性酸素の産生とともに老齢化するように、ヒトは年齢とともに代謝も低下してATPの生産効率も悪くなると考えられています。
これにより、疲労や活動量の低下が生じてしまいますから、私たちの健康のためにはエネルギー“ATP”を作るミトコンドリアの機能維持が重要になります。
活性酸素と5-ALAの関係
代謝が低下する原因は、ミトコンドリアのエネルギー生産効率の低下、代謝の低下が原因と考えられています。若いころと比べて「疲れやすくなった」「寝ても疲れが取れない」などと感じるのは、ミトコンドリアのエネルギー効率が下がっているのかもしれません。
こうした代謝の低下には、5-ALAの減少が大きく関わっています。
5-ALA(5-アミノレブリン酸)は、生命の誕生にも深く関係した天然アミノ酸のひとつです。あらゆる生命体の細胞のミトコンドリアに存在し、エネルギーを生み出す「生命の根源物質」と呼ばれています。
この5-ALAはミトコンドリアの中で常に生産されていますが、加齢とともにその産生量が減少します。すると、ミトコンドリアのエネルギー生産機能の低下、代謝も低下してしまい、細胞も衰えてしまいます。
5-ALAが減少する原因は、加齢以外にもあります。過労、ストレスや睡眠不足そして運動不足など生活習慣の乱れにより生じる活性酸素から、5-ALAから産生されるヘムが消費されるため、ミトコンドリアのエネルギー生産に使える5-ALAの量が減少されるためです。
そこで、ミトコンドリアが活発に活動するためには、ヘムが重要になってきます。ヘムは5-ALAからのみ産生されて、ATPの産生や活性酸素の分解になくてはならない物質です。したがって、5-ALAは健康を維持する上で大切な成分と言えます。
5-ALAを摂取することで、ミトコンドリアでヘムが産生されますが、ヘムが過剰にできてしまうとヘムオキシゲナーゼ-1と呼ばれる酵素によって壊されます。その過剰なヘムが分解される際、産生されるのがビリルビンという活性酸素を消す働きがある物質です。このビリルビンの抗酸化作用によって活性酸素の発生を抑制してくれます。
仮に、ミトコンドリアの機能がダウンしてしまうと、エネルギー(ATP)が不足することになります。
これは、エネルギーが思い通り作れないことを意味しており、結果的に体内には活性酸素が増加してしまいます。
そこで生活習慣病などのさまざまな不調の原因になりますし、食事をしてもうまくエネルギーに変わらないことで、糖や脂質が体に蓄積されやすくなります。
身体を元気に健康に保つためには、ミトコンドリアを活性化することが大切で5-ALAはその重要な役割を果たしてくれます。
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まとめ
老化は、年をとるにつれ体内に増える活性酸素によって身体が酸化することが原因のひとつであるということがわかりました。
また、エネルギーを作り出すミトコンドリアの活性化が大切で、5-ALAが重要な役目を果たしていることもわかりました。
しかし、老化の原因のひとつである酸化は、運動不足、喫煙、ストレスや偏った食事など普段の生活習慣の乱れにも原因があると言われています。
若々しくいるためには、これまでの生活習慣を見直すことが大切でしょう。なごやかに日々を過ごせるよう気を付けましょう。