肌がきれいな人っていいですよね。
ですが人間はいつまでも若いころの肌のままではいられません。年を重ねるにつれ肌の悩みは尽きないものです。
最近ファンデーションのノリが悪いとか、粉っぽいなと感じる原因には、肌の水分量と、水分を肌に閉じこめたり、保持したりする成分が深く関わっています。年齢を重ねるごとに両方ともが少なくなっていくのです。
年齢によるものは個人差があれどすべての人に起こりますが、同年代の人でも見た目に差がでてしまうのはどうしてでしょうか。また、どのようなスキンケアがよいのでしょうか。
肌の水分量で差がでるのは「しわ」
肌のうるおいの有無で差が出てくるものに「しわ」があります。実はしわには2種類あるのです。
まずひとつは「老化じわ」。紫外線の浴びすぎや老化が原因で肌のハリを保つコラーゲンが減ってしまったためできる真皮性(肌の奥)のしわ。ほうれい線のような深いしわや目の下や顔全体のたるみなどを引き起こします。
もうひとつが「乾燥じわ」。角質層(肌の一番表面)の保水能力が低下して柔軟性がなくなったために、一時的にできる表皮性(角質層を含む皮膚の表面)のしわです。
小じわ、ちりめんじわとも呼ばれますが、これは肌への「水やりと水の閉じこめ」、つまり保湿ケアで消すことができるしわなのです。
毎日の保湿ケア
では「乾燥じわ」対策の保湿ケアはどのようなことをすればいいのでしょうか。
私たちの肌にはもともと水分を保持するために天然の保湿因子や皮脂などが肌の一番表面にある角質層に存在しています。
まずはこれらを減らさないために、ごしごしこすったり、洗いすぎたりしないこと。特にお湯での洗顔は皮脂を洗い流してしまうので注意が必要です。また、メイクをした日はクレンジングで落としますが、クレンジングも肌への負担が大きいので、30秒ほどで優しく伸ばして洗い流しましょう。
そして洗顔後はタオルで軽く押さえるようにして水を拭き取り、すぐに目の周りや口元、頬など皮脂が少なくて乾燥しやすい場所を中心に、化粧水と乳液やクリームで保湿しましょう。
体の内側からも水分補給
外側からのケアも大事ですが、まずは体内にきちんと水分を取り込まなければいけません。そのためには、水分補給がとても大事です。
ジュースのような糖分の高いものは飲みすぎに注意。カフェインを含むコーヒーや緑茶などは利尿作用があるので水分補給に向いていません。白湯やカフェインを含まないお茶(麦茶など)がおすすめです。
正しい水分補給を心がけて、体の内側からもうるおいを保ちましょう。
肌のみずみずしさが低下すると薬が効きにくくなる!
お肌のみずみずしさ=美容と考えられがちですがそれだけではありません。
加齢等により肌のみずみずしさが低下すると、皮膚に使う塗り薬や貼り薬などの成分が浸潤、拡散しにくくなるのです。
肌が乾燥すると薬が効きにくいだけでなく、かゆみや肌荒れが起こりやすくなりますので、健康のためにも保湿は重要です。
まとめ
年齢を重ねるとともに出てきてしまう「しわ」ですが、毎日の保湿ケアで目立たなくする対策もできます。また、肌の保湿が大切なのは美容だけではありません。体の内側と外側からしっかりスキンケアしていきましょう。
監修/医薬品登録販売者 川原真次