50代を迎えた頃から、体力・気力が少しずつ衰えてきたと感じている方は多いと思います。
今までは平気でこなしていた家事一般も、辛くなったり、面倒になったり・・・。
でもそれって、悪いことなのでしょうか?
家事は、年齢や体力に応じて変化させていっても良いのです。
頑張って家事をしようと思い込んでいるあなたも、少し肩の力を抜いて、この記事をご覧になってください。
上手く手抜きをしながら、気持ちよく暮らすための家事について一緒に考えましょう。
シニア世代にとっての家事とは?
ある調査で、シニア世代の家事に対する意識の変化がわかってきました。
ひと昔前なら、「家事とは女性の仕事」というイメージであったものが、今では「家族が気持ちよく暮らすための作業」だと考えられています。
義務や仕事だった家事が、家族のために分担しながら行うものだという考え方に変化したのです。
まだまだ現役シニア世代!
今のシニア世代が青年期だったころのシニアと言えば、定年退職間近、または退職して後は孫を見ながらゆっくり暮らす方がほとんどでした。しかし今のシニアは、まだまだ働き盛り、人生を謳歌している真っ最中という方が多いのではないでしょうか。
つまり、今のシニア世代は結構忙しいのです。
でも体力的には、さすがに衰えが見えてくる…となると、少しくらい家事をサボったっていいじゃないですか。
シニアの生活が変化したのに伴い、シニアの家事の仕方も変わってくるのは、当然なのかもしれません。
進化する家電
家事全般の作業も便利な家電のおかげで、ずいぶんと楽になっています。
便利な家電をスマートに使いこなして、面倒な家事から解放されている方もいらっしゃることでしょう。
キチンと家事をしたいけれど、体調が悪くてできないなどという場合も、家電を取り入れることで、家事を上手く効率化できると思います。
便利な道具はありがたく使わせていただき、無理な家事は手放してみる、そんな快適なシニア生活を目指しましょう。
家事の手抜きと時短の方法
では実際にどんな家事を手放せるのでしょうか。
こちらでは、おすすめの時短家事や家事の手抜き方法を紹介しますので、あなたの暮らしにあった方法を見つけてください。
掃除の手抜きと時短
毎日の掃除は、欠かせない家事の1つだと思っているかもしれませんが、よく考えてみてください。
例えば夫婦2人の生活なら、毎日掃除をしなくてもそんなに汚れません。
今までのように、毎日掃除機をかけて、拭き掃除、床掃除とフルコースを行う必要はないのです。
3日に1度の割合で十分ではないでしょうか。
① ロボット掃除機を利用する
ペットなどがいて、毛やほこりが気になるのなら、ロボット掃除機を利用するという方法があります。
掃除機のように腰を曲げることもなく、勝手に掃除をしてくれますし、何より可愛い!
何も言わないのに、一生懸命に埃を吸ってくれる丸い(四角い?)姿はいじらしくてとてもかわいく見えてくるらしいですよ。
人によっては、名前を付けて、ペットのようにかわいがっていると言います。
掃除が終われば、「ハウス(充電器へ戻ること)」もしますしね。
ちょっとしたホコリなら、ハンディワイパーなどを利用しましょう。
ぞうきん絞りも、結構手の力が必要で、年を重ねるとしっかりと絞れないようになってきます。
それに水分を含んだぞうきんは、雑菌が繁殖しやすいので、あまり衛生的ではありません。
洗濯の手抜きと時短
1日当たりの大人2人の洗濯物はおそらくそれほど多くないのでは?
となると、毎日洗濯する必要はありません。
気になる下着類を入浴時にさっと洗っておけば、2~3日分をまとめ洗いしても問題ないと思います。
汗をかきやすい夏なら毎日洗いたくなりますが、それ以外の季節なら洗濯回数を減らしても良いのです。
② 外干しをやめる
洗濯機が1階にあり、物干し場が2階にあるというお宅の場合、洗濯したものを2階へ持って上がるのが辛くなってきたという場合があります。
そんな時は、思い切って外干しを止めてみましょう。
外でフルタイムの仕事をしていると、朝に晴れていても途中で雨が降り、洗濯物が濡れてしまって困ったという経験をされている方は少なくないと思います。
また、花粉の季節は外に干すのをためらうことも多いですね。
ならいっそ、部屋干しにしてしまいましょう。
大物や厚手の洗濯物以外は、洗面所やふろ場に干すという方法もあります。
洗濯機をドラム式洗濯乾燥機に変えてしまっても良いでしょう。
我が家では、まだ使っていませんが、ドラム式洗濯乾燥機ってすごく便利らしいですよ。
雨の日や梅雨の季節も気にせずに洗濯できるし、何より干す手間が省けるのが最高!だと聞いています。
それに洗濯槽が斜めなので腰への負担が少なく、腰痛が辛い方にもおすすめです。
そろそろ洗濯機の買い替えを、と考えているのなら、次はぜひドラム式洗濯乾燥機を検討してみてください。
③ アイロンがけをやめる
洗濯物が乾いた後のアイロンがけが面倒だという方も多いですね。
アイロンがけを止めるためには、まずアイロンがけが必要のない衣類しか着ない、買わないことです。
アイロンがけは、最低限で済ますか、衣服をハンガーにかけたまま使用できる衣類スチーマーを活用しましょう。
調理に関する手抜きと時短
2人暮らしや1人暮らしで手の込んだ料理を作るのは、結構面倒です。
でも、健康のためには手作り料理が一番だと思い込んでいませんか?
④ 宅配食の利用
1週間のうち、数日だけを宅配食にしてみてはいかがでしょう。
最近の宅配食は、本当にいろいろなサービスがあり、内容もとてもバラエティ豊かです。
カロリー制限や糖質制限、減塩食などもあり、手作りよりも健康的な食事かもしれません。
家計的に毎日は無理でも、宅配食で料理の手抜きは、大いに検討の余地ありだと思います。
⑤ 食器は最小限に
あなたか普段使っている食器を思い出してください。
ほとんど同じものではありませんか?
毎日使う食器って、大体決まっているのですよね。
結婚するときに、食器セットをたくさんいただいて、未だに残っている我が家では、全く使ったことのない食器が結構ありました。
そのほとんどを処分(買取)したおかげで、食器棚まで処分できたくらいです。
もしも、今まで使ったことのない、またはほとんど使わない食器があるなら、一度整理してみてください。
普段使いの食器は、すぐ手の届くところへ置いておけば、食器を出すひと手間が省略できます。
食器の処分の方法はこちらをご覧ください▼
【もうすぐ年末】今からやっておきたい食器の断捨離!後悔しない捨て方のコツとは
⑥ 台ふきん・食器ふきんをやめる
調理で使うふきんは、常に清潔を保たなければなりません。
漂白したり、熱湯消毒をしたりと案外手間がかかります。
そこで、ふきん類はやめて、使い捨てペーパーへの変更をしてみましょう。
水洗いができるタイプの使い捨てペーパーなら、1日使って廃棄するために、布ふきんよりも衛生的で、手間も省けるので、おすすめです。
家事一般に関する手抜き
家事という作業は、探せばいくらでもやるべきことが見つかります。
しかし反対に、手放そうと思ったら、いくらでも手放せるのです。
これだけは絶対にしなくてはならないという思い込みは捨てて、あなたのできる範囲で、楽しく家事をこなすことを考えましょう。
⑦ 「やらなくてはいけない」をやめる
家事は、何のためにやるのでしょうか。
仕事でもないのに、やらなくてはいけないという考えを持ってしまうのは、なぜでしょう。
もちろん、部屋が片付いて、きれいな方が良いに決まっています。
ですが、無理をしてまで家事をする必要はありません。
家事は、あなたや家族が楽しく気持ちよく暮らすため、家族みんなが協力して、行う作業です。
だから、辛い時、体調が悪い時、しんどい時は手抜きしましょう。
少々散らかっていてもいいのです。
計画通りできなくても構いません。
一番大切なことは、あなたが楽に暮らせるということなのです。
手抜きしすぎに注意
ここまで、家事の手抜きや時短をおすすめしてきましたが、何事もやり過ぎには注意してください。
体力的な衰えが見えてくるシニア世代にとって、実はほんの少しの無理も必要なのです。
しんどいから、辛いからと、楽な方へばかり流れてしまうと、体と頭がどんどんと老化してしまいます。
家事という作業は、ある意味体力を維持するための作業ともいえますので、手抜きしすぎるとかえってあなたの充実したシニア生活を妨げることになりかねません。
せっかく手抜き家事で楽しい生活を満喫しようと思っていても、運動不足で体に不調が出てはいけません。
普段からウオーキングなど体を動かしている方は別として、元々体を動かすことが少ない方は、家事を手放して楽になった分、ほかの方法で体力の維持を考えておきましょう。
また、料理という作業は、一度にいろいろな作業をしたり、調理の段取りを考えたりすることで、脳の複数の部分を働かせています。
脳活にもなる調理という作業は、あなた自身の生き生きとした暮らしのためにも、認知症対策としても、ある程度は続けましょう。
まとめ:家事を手放して充実したシニア生活を
今回は、家事の手抜き・時短について紹介しました。
おさらいすると次のようになります。
- ロボット掃除機やハンディワイパーの活用
- 外干しをやめる・ドラム式洗濯乾燥機の利用
- アイロンがけをやめる・衣類スチーマーの利用
- 宅配食の利用
- 食器を手放す
- 布ふきんを手放す・使い捨てペーパーの利用
- 「やらなくてはいけない」を手放す
私を含め、シニア世代は、家事の手抜きに対して罪悪感を持つ傾向がありました。
しかし、さまざまな生活の変化により、家事の時短・効率化は、自分の人生をより豊かにするための方法だと考える方が増えています。
この記事を参考に、あなたもぜひ素敵なシニア生活を送ってください。