野菜不足を感じている方必見‼野菜不足の問題と上手な野菜の摂り方を説明します。

野菜を摂ることが大切なのはわかっているけど、毎日の食事の中で十分に野菜を摂れていないと感じることはありませんか?今回は、「野菜不足が体に及ぼす影響」「なぜ野菜は体にいいのか」「上手な野菜の摂り方」など野菜の大切さについてご紹介します。
「最近野菜を食べてない」「どのように野菜を摂ったらいいの?」という方は、ぜひこちらのページをご一読ください。

目次

一日に必要な野菜の摂取量

厚生労働省の「健康日本21(第二次)」では、健康な生活を維持するために野菜類を1日350g以上摂取することを目標としています。しかし、厚生労働省の令和元年国民健康・栄養調査によると、国民一人1日あたりの平均的な野菜摂取量は269.8gほどしかありませんでした。年代別で見ても全ての年代で野菜が不足しているという結果がでています。

※令和元年 国民健康・栄養調査報告

野菜が不足しがちな人

・野菜が嫌いな方
・脂っこいものが好きな方
・料理が苦手な方
・一人暮らしの方
・食生活が不規則な方

上記のような方は野菜が不足しがちです。上のグラフからみても分かるように特に20代~30代は他の年代よりも野菜が不足しています。学業や仕事が忙しく、外食やコンビニで好きなものだけを選び手軽に食事をすませてしまうケースも少なくありません。こうした食事は野菜が不足しがちです。

また、80歳以降の高齢者も60代~70代にくらべると野菜の摂取量が減少しています。高齢者の場合は、噛む力が弱くなっているため、硬い生野菜、ごぼうやたけのこなど繊維が残るものが食べにくく、野菜不足の原因につながってしまいます。

その症状、もしかして野菜不足かも?

野菜の摂取量が不足していると、体にどのような影響があるのでしょうか?

◎便秘
野菜に豊富に含まれている食物繊維は、大腸内に生息している善玉菌のエサとなり腸内環境を整えています。野菜が不足すると食物繊維も不足することで、腸内環境が悪化し、慢性的な便秘になりやすくなります。

◎肌荒れ
野菜に多く含まれているビタミンや食物繊維が不足すると腸内環境が悪くなり、栄養素が腸内で吸収されにくくなるため、肌にも栄養素が届かなくなってしまいます。そのため、肌の正常なターンオーバーを妨げてしまい、肌を守るバリア機能などが低下し、肌荒れにつながってしまいます。

◎免疫力の低下
野菜に含まれるビタミンには抗酸化作用があります。体内の細胞が酸化するのを防ぎ、免疫力を高める働きをしてくれます。また、体の不調は血行不良などからも起きますが、ビタミンは血行を良くして体の不調を修復する働きがあります。さらに、野菜に含まれているミネラルも、免疫細胞そのものを活性化させる栄養素です。そのため、野菜が不足してしまうと免疫力が低下し、風邪やウイルスに対する抵抗力が弱まり、感染を繰り返したり治りにくくなってしまいます。

◎生活習慣病の要因になる
生活習慣病は加齢だけではなく、喫煙、過度の飲酒、運動不足や偏った食事などといった生活習慣の積み重ねによっておこります。特に、偏った食事などの食生活の乱れは、成人型糖尿病、高脂血症、高尿酸血症、循環器病、大腸がんといった生活習慣病が発症しやすくなるのです。野菜には免疫力や抗酸化力をアップするのに役立つ栄養成分が豊富に含まれているため、不足すると生活習慣病の要因になりかねません。

なぜ野菜は体にいいの?

野菜にはがん、脳卒中などの生活習慣病の予防はもちろん、老化や便秘、貧血を防ぐなど、健康を維持するための働きがたくさんあります。毎日できるだけ多種類の野菜を350g以上食べるよう、厚生労働省も推奨しています。

  • 野菜が体にイイ!理由

◎低カロリー
たくさん食べても低カロリーなので、肥満や糖尿病の予防に役立ちます。また繊維質であるためよく噛んで食べるので、満腹感を得ることができます。

◎食物繊維が豊富
肉や魚は栄養豊富ですが、食物繊維はありません。食物繊維は腸内環境を整え、大腸がんなどを抑制する働きや、便秘予防にもつながると言われます。

◎免疫力や抗酸化力をアップするのに役立つ栄養成分が豊富
体をサビつかせる「酸化」は、多くの病気や老化の原因といわれ、がんや認知症、生活習慣病とも密接な因果関係があると言われています。

目標摂取量350gを目指して、野菜の上手な摂り方

●野菜の小鉢をもう1品つける
今までの食卓に野菜の小鉢1品(=約70g)を増やして、野菜をより摂取できるようにしてみましょう。
メインの肉や魚、白米を先に食べて満腹になり、せっかく用意した副菜がたべられない。なんてことがないように野菜を先に食べましょう。野菜を先に食べると、血糖値の急激な上昇を防いでくれるという実験結果もあります。

●サラダを煮物にチェンジ
食事の洋食化が進むにつれて野菜の調理法も変わってきました。
1人当たりのサラダの購入金額は年々増加しています。生野菜もいいですが、電子レンジでチンしてみると、思いの外量が少ないことに驚くでしょう。蒸し野菜や煮物、野菜炒めなど火を通すことで、生で食べるのと比べてかさが減るため無理なく野菜をたくさん食べられます。

●青汁でお手軽に
食事でもう1品多く作りたいけれど、毎日・毎食は難しいなという時に不足分を手軽に補えるのが青汁です。
野菜ジュースでもビタミンやミネラルは摂れますが、食物繊維は入っていません。甘く飲みやすくなっているものは当分の摂りすぎになる可能性もあるので注意が必要です。

まとめ

野菜に含まれているビタミンやミネラルは、人間の身体を健康に保つため必要不可欠です。野菜不足になると、体にさまざまな影響を及ぼし、体の不調につながってしまいます。

毎日を健康に過ごすために、普段の食生活の中に野菜を上手に取り入れていきましょう。基本的には、1日350gを目標に、食事で野菜を摂取することが大切ですが、不足しているときや忙しく手軽に野菜を摂りたい時などは青汁などの健康食品を上手に使って補っていきましょう。

監修/栄養士・医薬品登録販売者 山田敬之

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