息子にお嫁さんが来た時、お嫁さんとは良い関係を築きたいとおもいますよね?ましてや孫ができたら、孫の成長を見守るためにも、お嫁さんだけではなく孫とも良好な関係を築いておきたいところです。
しかし、お嫁さんや可愛い孫との上手な付き合い方がわからないという方も多いのではないでしょうか?
今回は「孫育」も含め、孫とお嫁さんとの上手な付き合い方についてお話しします。
付かず離れずちょうどよい距離感とは具体的にどんな関係なのか。
孫の成長に合わせた付き合い方についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
お嫁さんとの関係は微妙?が一番
息子にお嫁さんが来たとき、あなたはどんな気持ちでしたか?
淋しい、うれしい、ほっとした・・・。
さまざまに感じたことだと思います。
お嫁さんと良い関係になっておきたいとも考えたことでしょう。
良い関係とはどんな関係だと思いますか?
お嫁さんと仲良くなるということ
あなたが思う仲良しとは、例えばしょっちゅうお互いの家を行き来し、時々お出かけしたり、食事したり、孫の世話を手伝ったりすることではないでしょうか。
実はそれ、たいていのお嫁さんにとっては、ちょっと面倒だと感じることなのです。
なぜなら、あなたとお嫁さんは他人だから。
ただ息子の配偶者であるというつながりで、あなたの娘になったわけではありません。
お嫁さんには多くを期待しないほうが、お互いにストレスの少ない良好な関係を築けます。
お嫁さんと深くかかわらない
今、お嫁さんの態度に不満を持っていたり、もしかしたら嫌われているかもと感じていたりするなら、あえてお嫁さんには近づかずに、このままの距離感を持っておいた方が良いかもしれません。
1年に1度か2度会う程度で、息子夫婦にはあまり深くかかわらない関係の方が、お嫁さんともめることが少ないのです。
いわゆる嫁姑問題にもなりにくく、お互いにストレスを感じずに過ごせます。
お嫁さんと仲良くなる必要はない
「お嫁さんと仲が良いですね」と周囲の人に言われるような仲の良さは、必要ではありません。
ほんのたまに会い、孫のことや他愛のない話をする、でも気の置けない関係とまではいかない。
そんな微妙な距離感が、お嫁さんとあなたのベストな関係を保つ秘訣です。
具体的にはどんな風に付き合うべきなの?
微妙な距離感と言われてもわかりにくいと思いますので、普段の暮らしの中で具体的にどのような対応をすればよいのか、具体的にお話しします。
〇〇してあげたのにと思わない
「これだけしてあげたのに」「あんなに気を付けてあげたのに」
お嫁さんに限らず、息子家族に対してお返しを求めてないでください。
向こうにしてみれば、頼んでもいないのにということもあるかもしれません。
あなたがしてあげたかったからしただけ、ただそれだけです。
喜んでくれればそれで良し、だからといって何かを望んではいけません。
過剰な期待は、トラブルの元です。
お嫁さんに頼み事をしない
頼みごととは、「たまには、遊びに来て」や「孫の顔が見たい」などとお願いすることです。
あなたとしては、軽い気持ちで言っているのかもしれませんが、お嫁さんは命令されているように感じる可能性があります。
どうしても何かしてほしい時は、お嫁さんではなく息子に頼んでみてください。
没頭できる何かを見つける
お嫁さんの言動が気になったり、もっと仲良くなりたいと思うのが、悪いことだとは言いませんが、あなたの気持ちをお嫁さんだけに向けるのではなく、ほかのことにも向けてみてください。
没頭できる趣味などをあなたが持っていれば、お嫁さんのことを気にしている暇なんかなくなってしまいます。
自分の人生を充実させることで、息子家族ともちょうどよい距離で付き合えるはずです。
乳幼児期の孫との関係「孫バテ」に注意
孫は無条件に可愛いものです。
でも、生命力のかたまりのような孫と真正面に付き合っていると、体力的に弱いじいじ・ばあばは、夏バテならぬ「孫バテ」になってしまいます。
「孫は来てうれしい、帰るともっとうれしい」という言葉が表すように、どれだけかわいい孫でも、長時間一緒にいると、シニア世代の体力では持ちません。
孫との付き合い方は、お嫁さんとはまた違った距離感を持つようにしましょう。
孫の世話は親のSOSを待とう
待ちに待った孫の誕生は、祖父母にはこの上ない喜びです。
可愛くて仕方がないからしょっちゅう顔を見に行ったり、何かとプレゼントしたり。
孫第一になる気持ちは十分わかりますが、少し冷静になってください。
これから孫を育てていくのは、孫の親(自分の子供たち)です。
出しゃばり過ぎてはいけません。
親たちも初めての子育てで迷うことが多く、あなたに助けを求めるでしょう。
その時は、適度なアドバイスと少しの手助けをしてあげてください。
育児に疲れ切って、SOSを送ってきたときだけ、孫の世話を受け持って、親たちにリフレッシュさせてあげることです。
あなたの方から手や口を出さないようにしましょう。
親は初めから親ではありません。
子供を育てながら親に育っていくのです。
痒い所に手が届くが如くに、祖父母が手を出していては、親育ちができません。
祖父母は、親のセーフティーネットだと考えましょう。
児童期の孫とのベストな距離感
家族の中で可愛がられてきた孫も、小学校へ上がると自分なりの世界ができ、自我も芽生え始めます。
しかし、祖父母にとってはいつまでも自分たちを慕ってくれる幼くて可愛い存在だと思いがちです。
孫が可愛い気持ちは当たり前なのですが、児童期に入った孫へは、もう少し距離を置いた対応が必要です。
「甘えさせる」と「甘やかす」の違い
幼児期や小学校低学年までの孫にとって、じいじとばあばはとてもやさしくてどんなことでも聞いてくれる存在です。
親に叱られたり、孫なりに困ったことがあったりして、頼ってきてくれた時はしっかりと甘えさせてあげましょう。
ですが、甘やかしてはいけません。
小学校に入学し、基本的な社会生活を送り始めた孫には、適切で正しい自立心を持たさなければなりません。
何かあったら祖父母や親に助けを求め、それにすべて応えることは、「甘やかし」に繋がります。
親や祖父母が必ず助けてくれる状況が続くと、孫がもっと成長して、壁にぶつかったときに、対応ができなくなる恐れもあるのです。
特に孫には甘くなりがちな祖父母にその傾向が見られます。
また、「今までは助けてくれていたのに、なぜ助けてくれない」という孫の不満が、祖父母への攻撃的な態度に変わってしまう場合もあるのです。
孫自身のためにも、乳幼児期の頃よりは少し離れて、見守ってあげましょう。
小学校高学年の孫はそろそろ反抗期
小学校の高学年にもなると、思春期や反抗期を迎える孫も出てきます。
あなた自身にも覚えがあるかもしれませんが、この時期の子供たちは、精神的に不安定になりやすく、家族に対して反抗的になることが増えるものです。
親に反発して、逃げ場所が無くなることもあります。
そんな時こそ祖父母の出番です。
じいじとばあばは、孫が何も心配せずにただぼーっとしていられる場所、そんな逃げ場所になってあげてください。
孫のしつけは親の役目、祖父母はただ孫の存在そのものを受け止める存在になれば良いのです。
意地を張って、きつい言葉を発する場合もあるでしょう。
それをとがめることなく静かに見守る、穏やかな祖父母がいてくれるだけで、孫は健やかに育ってくれます。
「孫ブルー」への対策
孫が成長するにつれ、祖父母との触れ合いも減っていきます。
祖父母は少し寂しいですが、これは普通のことです。
孫との触れ合いが多すぎた祖父母は、孫との関係の変化に対応できずに「孫ブルー」の状態になってしまうことがあります。
喪失感や寂しさが大きくて、自分自身の暮らしに張り合いが無くなってしまうなどの症状が出る「孫ブルー」にならないためには、祖父母たち自身の生活を充実させることが必要です。
孫中心の暮らしではなく、孫以外の楽しみや趣味を持っておきましょう。
そうすれば、孫の一挙手一投足が気になることもなく、健全な関係を続けられます。
何より、毎日充実した暮らしをしているじいじやばあばの姿は、孫にとってもうれしいことです。
孫や子供へのメッセージ「人は老いていくもの」
人は、必ず老います。
体力が無くなり、病気をすることも増えるでしょう。
祖父母が老いる姿を、そのまま孫に見せることは、人によっては抵抗があるかもしれません。
ですが、祖父母にとって孫に出来る最後のことは、「老いる姿を見せる」ことだと思います。
最近の若者は、身近で死を見ることが少なく、そのために死に対する感覚が鈍っているのではないかと考えるような事件が増えています。
他人の痛みが理解できず、命を粗末にする傾向が見られるのは、身近な死を経験していないことにも原因があるのではないでしょうか。
祖父母は、孫や子供より先に老い、死んでゆきます。
その姿を見せることは、祖父母に出来る孫や子供への大切な人間教育なのです。
まとめ|あなた自身の暮らしを楽しめば嫁と孫とも良好な関係になる
お嫁さんとの付き合いにおいて、心のどこかに「この人は他人だから」と思っておくことは、あなたがお嫁さんへの過剰な期待や不満が噴き出さないための防波堤になります。
お嫁さんからのアプローチに応える程度の距離感、こちらから余計な注文や要望は言わないことが、トラブルを作らない、ベストな関係です。
孫との関係で大切なのは、あなたが生き生きと暮らし、遠くからでもめいっぱいの愛情を注ぐことです。
じいじとばあばはいつも味方、と思ってくれることが、祖父母にとってベストな孫との関係ではないでしょうか。
あなたの人生を充実させ、どうぞお嫁さんと孫との素敵な関係を築いてください。
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