アメリカで作られた言葉で、サンドイッチ世代というものがあります。
これは、育児と親の介護の両方を行っている世代を指した言葉で、日本では「ダブルケア世代」とも言われています。
ところが、子育てが終わってホッとする間もなく、今度は孫の世話と親の介護とのサンドイッチになるという場合もあるのです。
今回は、そんな「ダブルケア世代」の本音とダブルケアの負担を少しでも減らすための対処法についてお話しします。
今ダブルケア世代が増えた?
子どもが結婚独立し、やっと自分の時間を楽しめると思っていた矢先、親が要介護になってしまったという50代・60代の方は、少なくありません。
超高齢社会と言われている日本において、親の介護というものは、避けて通れないものですし、自分自身もいずれは通る道です。
しかし、介護というものは終わりが見えないうえに、慣れないことも多く、強いストレスや大きな負担を持ちながら、必死で頑張っている方も多いはず。
ところが、ここでもう一つ問題が起こってきました。
それが孫のお世話です。
ただでさえ忙しいのに、もう限界!
「でも子供が頼ってくれば、頑張るしかない」
そう、シニア世代は頑張ってしまうのです。
親の介護も孫の世話も頑張る、だから子供はますます甘える、祖父母は頑張る…でも疲れる。
そんな悪循環が始まります。
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親の介護と孫の面倒を見るのは大変!50代の本音
介護と孫の世話、すべての負担が祖父母にかかってくる、そう思うだけですでに疲れてきそうですね。
実際にダブルケアをしている方は、どのような思いで頑張っておられるのでしょうか。
わずかな静寂が愛しい
離婚した息子が、両親の介護をしていた我が家へ孫を連れて帰ってきたという方は、孫と両親のおむつ替えから朝が始まり、食事の介護、孫の送迎、掃除、洗濯、汚れものの処理などなど、気が付けば夜がやってくるという生活をされていました。
泣きながら介護をしたころもあり、可愛いはずの孫の世話もしたくないと思うこともあったそうです。
そんな中で、時折訪れるほんのわずかな静寂の時間が、心のよりどころだったと言います。
孫ブルーになった
孫ブルーとは、孫の世話が憂うつになる気持ちのことですが、最近そんな状態になるじいじ・ばあばが多いそうです。
近所に住む娘がフルタイムで働くことになり、孫の面倒を見ることになった方は、まだ赤ちゃんの孫の世話に振り回され、その上親の介護も今まで通りしなければならないため、心身ともに疲れ果てたそうです。
可愛いはずの孫の顔を見るのも嫌になるほどでした。
介護と孫の世話でうつ寸前に
介護で感じる大きなストレスと、孫の世話による身体的な疲れが、二重に襲ってきて、疲れ果てた末にうつのような状態にまで追い込まれた方もいらっしゃいます。
他にもいろいろな声が!
SNSを見ると、孫と介護に大忙しで疲れ切ったダブルケア世代の声がたくさんありました。
「まだまだ若いと思っていたけれど、介護と孫の世話と家事全般、しんどいです。弱音ではなく重荷です」
「子供からやっと手が離れたと思ったら、今度は孫の世話や介護。自分の人生っていったい何なの?」
「あんなに笑ったのは久しぶり。親の介護と孫の世話に追われて自分を見失っていたことに気づきました」
「朝夕は孫の保育園送迎、昼は親の介護、夜にコーヒーを飲みながらの一息だけがホッとする時間。孫と親の世話だけで終わるのかと思うとつらい。安らぎの時間が欲しい」
「親の介護と孫の世話でへとへとです。朝食を食べる元気をください!」
皆さん本当に大変そうです。
では、少しでもこのような状態から抜け出す、あるいはこのような状況にならないようにするには、どうすればよいのでしょうか。
介護疲れと孫ブルーにならないための対策
ここからは、介護疲れ・孫ブルーを少しでも軽くするための対策を紹介します。
まず一番初めにお伝えしたいのは「必死で頑張らないで」ということです。
「頑張らない」こと
介護も孫の世話も、正直大きなやりがいがあることではありません。
認知症の親なら、罵声を浴びることもありますし、近所からのクレームがはいることもあります。
いくら孫の世話をして、可愛がってもやはり孫にとって親が一番です。
もちろんそれが当たり前なのですが、ふと淋しくなることもあるでしょう。
「何のために頑張っているんだろう…」
もしこんなことを考えるようになっていたなら、思い切って頑張るのを止めてしまいましょう。
頑張らないで、いい意味で「適当に」やるべきことをやる。
愚痴が言いたければ、愚痴ればいいのです(孫の前で親の悪口は駄目ですよ)。
心の中にためず、発散しましょう。
例えばSNSを利用するのもおすすめです。
特定の誰かではなく、ただ自分の気持ちを発信するだけでも、なんとなく気持ちが落ち着くものですよ。
そうすれば肩の力が抜けて、少し楽になります。
「そんなのただの精神論だ」とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。
でもたったこれだけで、気持ちが軽くなってストレスが少しだけでも減るなら、良いのではないでしょうか。
身体的な疲労を防ぐには?
介護や孫の世話で辛い身体的な疲労は、楽な体の使い方を覚えることで、和らげてみましょう。
介護で腰痛を起こしたり、疲労をためたりしないように、出来るだけ身体の負担を防ぐ姿勢を覚えてください。
身体を支えるときの主なポイントは次の4点です。
両足を広げ、重心を低くする
出来るだけ密着して体全体で支える
両腕はまげて身体の上に、膝は揃えるなどできる限り小さい姿勢を作らせる
親ができる範囲は自分でやってもらう
これは、ボディメカニクスという方法で、介護をする場合に最小限の力で介助を行うことで、介護者の負担が減らせます。
孫を抱っこするときなども参考になりますので、興味のある方は一度チェックしてみてください。
介護サービスを利用しよう
介護の負担を減らすためには、介護サービスを利用ことも必要です。
もしもまだケアマネージャー(ケアマネ)さんをお願いしていないなら、地域包括センターや役所でケアマネさんを紹介してもらってください。
そしてケアマネさんに、あなたの悩みを打ち明けてみましょう。
ただ話を聞いてもらうだけでも、あなたのストレスはぐんと改善すると思います。
更に介護について豊富な知識を持っておられるケアマネさんがあなたの状況と親の要介護度に合わせた適切な介護サービスを紹介してくれるはずです。
介護サービスでは、訪問介護やショートステイ、デイサービスなど、要介護度によってさまざまなサービスが受けられます。
訪問介護
自宅で暮らす要介護者や要支援者の介護をサポートするサービスが訪問介護です。
買い物・掃除・食事などの支援、入浴介助・リハビリサービスなどの提供が行われます。
デイサービス
デイサービスでは、要介護者や要支援者が日帰りで介護施設に通い、食事や入浴、リハビリなどのサービスを受けることができます。介護施設までは、送迎者による送り迎えもあり、介護者にとっては、まとまった時間が作れるという大きなメリットがあります。
ショートステイ
入所型の介護施設で短期の宿泊利用ができるのがショートステイです。
1泊2日などで介護サービスを行ってもらえるので、介護者がゆっくりと休息することができます。
デイサービスの利用日に合わせて孫の面倒を見る、訪問介護の時間を保育園の送迎時間に合わせるなど、介護サービスを上手く利用することで、孫の世話との両立が少しでも楽になるのではないでしょうか。
孫の世話について親と話し合う
孫ブルーにならないためには、親つまりあなたの子ども夫婦ときちんと話し合いをしましょう。
孫を世話する上で、どのような注意が必要か、しつけの方針、そして何より、あなたたち祖父母の身体的負担についてしっかりと知ってもらうことが重要です。
子どもにとって、親はいつまでも元気で自分たちを育ててくれたあの時のままのイメージを持っています。
だからついつい甘えすぎて、孫の面倒を任せてしまうことがあるのです。
また、祖父母にとって孫は可愛いものなのだから、預けることが親孝行だと考えている子供もいます。
いくら可愛い孫でも、限界があるということ、体力的には無理なこともあるということを、子供たちに理解してもらってください。
そして、出来る範囲で孫の世話は手伝うということも、伝えておきましょう。
孫の世話をする時間や曜日などをあらかじめ決めておくのも良い方法です。
そうしておけば、親の方も予定が立てやすいし、こちら側としても、この日だけ頑張れば(辛くない程度に頑張る)いいんだと思えば気持ちが楽になります。
孫のお世話であなた自身が怪我をしたり、体調を崩さないためのポイントや注意点は「孫のお世話で祖父母が体調を崩さないためには?心構えと注意点を紹介!」をご覧ください。
まとめ:介護も孫の世話も抱え込まないで
とかくシニア世代は、「私が頑張らなければ」と思ってしまう方が多いものです。
でも無理は禁物。
自分たちだけで抱え込まず、子どもや介護サービスの助けを借りてください。
親の介護は子供が見るもの、可愛い孫の世話はきちんと、なんて思う必要はありません。
助けてもらえることならなんでも、お願いしてみましょう。
そうすれば、今よりはもう少し楽に、楽しい介護生活、孫との暮らしが見えてくるのではないでしょうか。
少しでも穏やかな時間が作れますように願っています。
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