【老後のお仕事に】シルバー人材センターとは?利用法や活用法を紹介

老後の時間をどう過ごそうかと思っている人もいるでしょう。

お金の心配もあって、できれば老後もできるだけ仕事をしたいと考える人もいます。

そんな時にはシルバー人材センターがおすすめです。実際の利用法や上手な活用法をご紹介します。

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目次

老後の仕事について

「定年後も働きたい」という人が増えています。人生100年時代を迎え、6割を超える人が少しでも働きたいと思うようになっています。

老後の資金のためだけでなく、社会との関わりや、人との繋がりを多く持っていたいという人も増加傾向です。定年になることで、仕事を離れ、社会から孤立するのではないかと考える人も多くなっています。

老後の仕事では体力が心配という人も多い傾向

ただ、老後も仕事をしたいと思っている人の中にも、体力が心配という人も多いのが現状です。自分の年齢に合わせて、体力に合わせた仕事を探している人も多くなっています。

本格的な仕事ではなくて、高齢者に適した仕事を求める傾向にあります。そんな時に「シルバー人材センター」がおすすめですのでご紹介します。

シルバー人材センターとは?

シルバー人材センターとは何かですが、公益社団法人「全国シルバー人材センター事業協会」が運営している組織で、全国の市区町村にあります。

シルバー人材センターの組織や運営の説明は、下記の通りです。


シルバー人材センター(センター)とは、高年齢者が働くことを通じて生きがいを得ると共に、 地域社会の活性化に貢献する組織です。

センターは、原則として市(区)町村単位に置かれており、基本的に都道府県知事の指定を受けた社団法人で、 それぞれが独立した運営をしています。
出典:全国シルバー人材センター事業協会ホームページ

シルバー人材センターの特徴とは

シルバー人材センターは、定年退職者などがその後、ライフスタイルに合わせて臨時や短期または、簡易な業務が行えるように支援する組織となっています。ボランティア活動も紹介し、様々な高齢者の社会参加を通して、健康で生きがいのある生活を支援するのが目的です。

全国の市区町村のシルバー人材センターでは、様々な業務を高齢者の方に紹介していますが、主な目的は「生きがいを得るための就業」です。雇われて行う普通の仕事のように、 一定した収入(配分金)が保証されるとは限らないものです。

業務=お金がもらえる仕事という意味ではないことを理解しておく必要があるでしょう。シルバー人材センターでは仕事が紹介されますが、金銭目的を主としたものではない組織です。

高齢者(シルバー人材センターでは「高年齢者」と言われます)は、シルバー人材センターの会員となるのが基本です。「自主・自立、共働・共助」の理念に基づき、 会員の総意と主体的な参画で、センターが運営されるのが特徴です。高齢者もセンターを支える会員の一人という考え方となっています。

シルバー人材センターで紹介される仕事とは

どんな仕事が高齢者に紹介されるのかといいますと、地域の家庭や企業、公共団体から請け負った仕事や委任契約による受託事業です。会員として登録した人の中から、適任者を選んで、その仕事を依頼する仕組みです。

仕事内容と種類について

仕事の内容としては、「請負の仕事」と「委任される仕事」と「派遣される仕事」の種類があるのが特徴です。仕事の種類と責任や雇用関係に違いがあり、それぞれで仕事の受け方が異なりますので、理解しておく必要があります。

請負の仕事

仕事の完成を目的とする業務です。会員自らが仕事を請け負って行います。

【仕事内容】

清掃や除草や植木の剪定、宛名書き、障子やふすま張りなど

センターと会員との雇用関係は発生しないのが特徴です。

委任される仕事

仕事の実施が目的となる仕事です。会員自らの裁量で行う仕事となっています。

【仕事内容】

観光ガイドや高齢者の見守り、話し相手、留守番など こちらもセンターと会員との雇用関係はありません。

派遣される仕事

発注者のセンターから指揮命令されて行う仕事です。

【仕事内容】

デイサービスの利用者の送迎などの自動車運転、スーパーでの品出し業務、調理、介助補助、保育補助

センターと会員の雇用関係が発生する仕事です。

仕事の報酬は会員の配分金というスタイルが特徴的

シルバー人材センターでは、高齢者が会員として仕事をしますが、その報酬は会員の配分金というスタイルでもらえるのが特徴です。高齢者自身が会員としてセンターで働き、組織を支えるスタイルです。賃金というスタイルではなく、配分金になることも理解しておく必要があります。

どのくらい稼いでいる人が多いのか

シルバー人材センターで、仕事をした場合、どのくらい稼いでいるのかも気になるでしょう。

全国で平均すると、月8~10日程度就業した場合に、3万~5万円程度となります。

ただし、就業日数についても月に何日働けるという保証はありませんので注意してください。

希望する仕事ができる?どんな仕事を希望する人が多い?

また、自分がどんな仕事をしたいという希望があると思いますが、希望する仕事が常にあるとは限らないことも知っておいてください。地域や家庭、企業、公共団体などからセンターが仕事を受けることで、仕事が発生します。必ず仕事があるとは限らないものです。

そこで、多くの人がどんな仕事を希望しているのかもご紹介しますので、参考にしてください。

男性の会員の希望が多い仕事

  • 建物の施錠管理や商品の管理
  • 除草や屋内外の清掃

男性の会員の場合は、全体的に単純な労務作業を好む人が多い傾向です。

女性の会員の希望が多い仕事

  • 除草や屋内外の清掃
  • 家事や育児を支援するサービス
  • 事務仕事

女性の会員の場合は、家事や育児の仕事や、これまでの経験を活かして事務の仕事をしたいという人も割と多いのが特徴です。

具体的なシルバー人材センターの利用法とは

実際にシルバー人材センターを利用する方法についてもご紹介します。シルバー人材センターは、市区町村ごとにセンターがあり、次のような入会条件となっています。

シルバー人材センターへの入会条件

  • 原則60歳以上の健康で働く意欲のある方
  • シルバー人材センターの趣旨に賛同していただいた方
  • 入会申込書を提出し、入会説明を受けた方(理事会の入会承認が必要です)
  • 定められた会費を納入していただける方(年会費が必要です)

入会までの流れ

各市町村のシルバー人材センターのホームページからオンラインで申し込みが可能です。また、窓口でも申し込むことができます。

申し込んだ後に、入会説明会、オリエンテーションを受ける流れです。シルバー人材センターの就業の仕組みや会員として必要な基本事項の説明を聞きます。希望される職種が既にある場合は、簡単な面談を受けたりする場合もあります。

また、介護の仕事をしたい場合で、資格を持っていない場合などは、シルバー人材センターで介護講習を行っているセンターもあります。そうした資格の勉強の機会もありますので、相談することが可能です。

シルバー人材センターの上手な活用法

シルバー人材センターに入会することで、仕事をして生きがいを見つけるだけでなく、地域との繋がりを感じる人も多くいます。これまでの仕事とは別の仕事をして、新しい生活スタイルを得る人や仲間を作る人も増えています。

また、センターでは、仕事の紹介以外にもボランティアやサークル活動なども行われています。様々な活用法がありますので、上手に活用してみるのがおすすめです。

シルバー人材センターでは無償でお手伝いするボランティアも

シルバー人材センターでは、無償のボランティアも紹介されています。

例えば東京都の杉並区のシルバー人材センターでは、高齢者助け合いボランティア「シルバー孫の手サービス」を実施。おおむね30分以内でできる仕事で、シルバーでもできる作業を請け負うボランティアです。区内在住の60歳以上で59歳以下の同居家族がいない方向けに行うボランティアです。シルバーがシルバーを助けるという、高齢者の助け合いボランティアと言えます。

また、高齢者のサークル活動もありますので、参加することができます。様々な活動の場をシルバー人材センターで広げることが可能です。

ボランティアについては、こちらの「【定年後の過ごし方】おすすめのシニアボランティアや参加法をご紹介」でも詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

シルバー人材センターは生きがいや社会的な繋がりを求める人におすすめ

シルバー人材センターでは、定年後の仕事を探すことができ、自分のこれまでの経験を活かしたり、新しく地域に関わる仕事などを探したりすることができます。必ず定期的に希望の仕事が見つかるかとは言えませんが、高齢者が会員となって自らいろいろなことをやっていけるのが魅力と言えます。

シルバー人材センターの仕事は有償の仕事とは限りませんが、生きがいや社会的な繋がりを求める高齢者が多く利用しています。センターが地域や家庭、企業などから請け負った仕事が業務となりますので、仕事を通して地域などと結びつくことができるのが大きな魅力と言えるでしょう。

他にもコラム「なごくら」では、「【60代70代要注意!!】転倒しやすいスポット8カ所と転ばないための対策」などをご紹介しています。ぜひご覧ください。

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